原発性マクログロブリン血症患者さんの声
Patient’s Voice
~原発性マクログロブリン血症患者さんの声~
原発性マクログロブリン血症を体験された方が、診断時・治療中や治療後に何を思っていたのか、ご自身の体験を語っていただいた情報を掲載しています。
Patient’s Voice ~患者さんの声①~
がんではあるけれど、できるだけ普通の日々を過ごしたい
36歳で診断されたとき、聞き慣れない病名に戸惑い、すぐにネットで調べた結果がんだとわかって衝撃を受けました。帰宅途中に具合が悪くなり倒れ、そのまま診察を受けたばかりの病院に救急搬送されるほどでした。すぐに治療を始める必要はないと主治医に言われ、「できるだけ普段通りに過ごすことが大切」と助言を受けました。
経過観察中は仕事が多忙だったこともあり、病気を忘れる日々が続きましたが、体調が思わしくないときには不安がよぎることもありました。
10年5か月の経過観察を経て、IgM 値の上昇と倦怠感の悪化から入院し、治療開始を決断。6回を予定していた抗がん剤治療は、副作用等の事情により4回で終了となりましたが、症状は改善し、再び経過観察に戻りました。
長時間病院にいると自分が病人だと意識してしまうため、現在は検査と診察の日を分け、日常生活のリズムを崩さないよう工夫しています。
(48歳男性・診断から13年目)
Patient’s Voice ~患者さんの声②~
信頼できる情報源を見極め、サポート資源や制度を活用
診断時は聞きなれない病名に戸惑いましたが、「まずは正確な情報を集めよう」と考え、病院のがん相談支援センターや会社の産業医に相談し、疾患についての基礎知識を得るよう努めました。インターネットで調べる際も、国立がん研究センターの「がん情報サー ビス」や、専門医が発信するYouTube動画を中心にチェックし、不確かな情報に惑わされないよう留意しました。
分子標的薬の治療は効果が高い反面、費用もかかるため、治療費についても最初に行った相談支援センターでアドバイスを受け、高額療養費制度を活用することができました。制度の仕組みを知り、早めに申請したことで治療に専念でき、とても助かりました。会社の産業医にも早期から相談していたので、治療と両立させるための仕事の調整もスムーズでした。
病気とうまく付き合うには、正しい知識を持つこと、さまざまなサポート資源を知り活用することが大切だと思 います。
(51歳男性・診断から5年目)
Patient’s Voice ~患者さんの声③~
生活に支障があるほどの倦怠感で、治療を決断
最初に診断されたときには経過観察となりました。しかし、次第に貧血の症状が進み、特に午後から夕方にかけて倦怠感が強まり、息切れが激しくなってきました。7か月経過した頃に、主治医と相談して治療を開始しました。ちょうど新しい分子標的薬が承認されたタイミングだったこともあり、通院の負担が少なく、仕事と両立しやすいこの治療を選びました。
治療の効果は高く、IgMの数値も大幅に改善しましたが、新たな課題として、低ガンマグロブリン血症の影響で感染症にかかりやすくなり、現在は週1回、自宅で免疫グロブリン製剤を皮下注射しています。正直、手間はかかりますが、治療を続けるために必要なことだと割り切っています。
病気と向き合う中で、私は「焦らず、続けられる治療を選ぶことが大切」と実感しています。今も仕事を続けながら、自分なりの工夫を重ね、治療と日常生活を両立させています。
(51歳男性・診断から5年目)
Patient’s Voice ~患者さんの声④~
焦らず、今を楽しみ、自分らしく向き合っています
診断されたときは、がんと聞いて驚きましたが、主治医から「進行がゆるやかなので、今すぐ治療を始める必要はない」と言われ、治療を急いでもメリットはないと聞いて、むしろホッとしたのを覚えています。
経過観察の間は、病気に振り回されるのではなく、できるだけ日常を大切にすることを心がけました。散歩をして体を動かし、旅行の計画を立てることで前向きな気持ちを保つようにしました。不安に縛られるよりも、今を楽しむことが大切だと思ったからです。
診断から5か月ほど経過し、視力の低下が見られたため、主治医と相談して治療を開始することを決めました。治療中は副作用もありましたが、「この疾患は治らない。でも、うまくつきあっていけばいい」と考えることで、必要以上に悲観せずに過ごせています。
病気があっても、できることはたくさんある。私はこれからも焦らず、自分らしく生きていきたいと思います。
(67歳男性・診断から2年目)
Patient’s Voice ~患者さんの声⑤~
足の痛みからの診断、寒冷凝集素症と向き合う
私は足の指の付け根の痛みからリウマチを疑われ、血液検査を受けたことでWMと診断されました。まさか足の痛みが血液のがんにつながるとは思わず、健康的な生活を心がけていただけに、青天の霹靂でした。
すぐに分子標的薬での治療を開始しましたが、逆にIgM値が上がってしまい、セカンドオピニオンを受けた結果、BR(ベンダムスチン+リツキシマブ)療法に切り替えました。治療が進むにつれてIgM値は下がりましたが、貧血などの寒冷凝集素症に悩まされ、医師から「これ以上赤血球値が下がると輸血が必要になる」と言われるほどでした。
そこで、体を温める工夫を始めました。冬場は暖房をしっかり使い、加湿器で暖かい空気を下に循環させるよう にしました。特に下半身の冷えを防ぐため、スキーウェアのような防寒着やモコモコのスリッパを活用。こうした対策のおかげで赤血球の数値が少し回復し、輸血を免れることができました。
(68歳男性・診断から2年目)
参考資料
もっと知ってほしい原発性マクログロブリン血症のこと 2025年版, p.8,9,13,14,18


