原発性マクログロブリン血症の検査
Q.どのような検査で原発性マクログロブリン血症と診断されるのですか
A.原発性マクログロブリン血症かどうかは、血液検査、尿検査、骨髄検査、リンパ節生検などの結果から診断します。病気の進み具合や合併症を確認する画像検査、眼底検査なども診断時に必要な検査です
確定診断のために必須なのは、血液検査、尿検査、骨髄検査(下コラム)、リンパ節生検です(図表3)。血液検査と尿検査では貧血、 血小板減少の有無と程度、血清IgM値、Mタンパクの量、腎機能や肝機能などを確認します。
また、造影CT(コンピュータ断層撮影) 検査、PET(陽電子放射断層撮影)検査で、病変の広がりや大きさ、臓器の腫れの有無を調べます。眼底検査では過粘稠度症候群に伴う眼の病変の有無を確認します。
血液中か尿中のMタンパク量が3g/dL以上、かつ骨髄中の腫瘍細胞の割合が10%以上で症状がない場合には「無症候性原発性マクログロブリン血症」と診断されます。Mタンパク量と腫瘍細胞の割合がこれらの基準を下回っていて症状がないときには「意義不明の単クローン性ガンマグロブリン血症(IgMMGUS)」に位置づけられます。Mタンパクの量にかかわらず骨髄中の腫瘍細胞が10%以上で、症状がある場合には「症候性原発性マクログロブリン血症」で治療が必要な状態です。
染色体とは?
体のすべての細胞の核の中には23対46本の染色体があり、男女共通の常染色体には1~22番まで番号がついています。原発性マクログロブリン血症とそのほかのリンパ形質細胞性リンパ腫で最も多い染色体異常は、6番染色体の長腕の欠失(2本の染色体のうち長い方の一部が失われる)で、30~50%の患者さんにみられます。この染色体異常がある場合には、早い段階で治療する必要があります。
骨髄検査
局所麻酔の後、腸骨(腰の骨)に骨髄穿刺針を刺し、骨髄液を吸引する骨髄穿刺(「マルク」とも呼ばれる)と、やや太い針で骨髄組織を採取する骨髄生検があります。この検査では、採取した骨髄液や骨髄組織の中に含まれる正常な細胞と異常な細胞の数や種類、染色体、遺伝子を調べます。骨髄検査は外来でも実施可能です。
参考資料
もっと知ってほしい原発性マクログロブリン血症のこと 2025年版, p.6


