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経済的な支援や制度のこと

困ったら相談しましょう

 一人で考えないで、困ったら相談しましょう。経済的な支援のことや治療のこと、人間関係など、ちょっとしたことでも相談できる窓口がきっとどの病院にもあります。病院のがん相談支援センターには、小児がん専門の相談員(医療ソーシャルワー カーや看護師さんなど)が配置されている場合もあります。また、小児がん医療相談ホットラインなどの電話相談を利用するのもよいでしょう。

小児慢性特定疾病医療費助成制度

小児がんを含め小児慢性特定疾病に指定された疾患群にかかっている18歳未満の患児に対する助成制度です。世帯の住民税や所得に応じて、医療費の一部が助成されます。各都道府県の指定都市・中核市に、指定の医療機関の指定医の医療意見書を添えて申請し ます。原則は18歳未満ですが、治療を継続する場合、20歳未満まで延長することができます。助成開始は申請日からであること、毎年申請が必要なことに注意しましょう。

窓口

お住まいの地域の保健福祉センター、保健センター、保健所など

高額療養費・限度額適用認定

健康保険加入者を対象とした、高額な医療費に対する助成制度です。加入する健康保険での支払いが自己負担の上限額分と保険診療外分で済むようになります。世帯合算が可能で、また、1年間に3回以上該当した場合は4回目以降の自己負担上限額が軽減されます。

窓口

加入している健康保険協会(協会けんぽ)、健康保険組合、市区町村の国民健康保険など

自立支援医療(育成医療)

18歳未満で、該当する障害を持つ、あるいは治療を行わないと将来障害が残ると診断される患児において、治療効果が確実に期待できる場合に医療費を助成する制度です。お住まいの地域の窓口で必要書類を提出すると、世帯の住民税や所得に応じた自己負担額が記載された医療券が発行されます。区市町村に委託された指定医療機関・指定医師から医療が提供されます。申請は原則治療開始前に行う必要があります。

窓口

お住まいの市区町村の担当窓口

精神障害者保健福祉手帳

何らかの精神障害(てんかん、発達障害などを含む) により、長期に日常生活や社会生活に支障がある方を対象とする手帳です。税金の控除や公共料金等の割引などのサービスが受けられます。お住まいの地域の窓 口で必要書類を受け取り、精神保健指定医、あるいは主治医である専門医に診断書を書いてもらい、提出します。

窓口

お住まいの市区町村の担当窓口

特別児童扶養手当

20歳未満の心身に障害のある子どもを扶養する保護者を対象とする手当です。障害の程度や所得により、助成の金額は異なります。お住まいの地域の窓口で必要書類を受け取り、主治医に診断書を書いてもらい、提出します。国内に住所を有する患児と保護者に限ります。

窓口

お住まいの市区町村の担当窓口

障害児福祉手当

20歳未満で、身体あるいは精神に重度の障害があり、日常生活で常に介護を必要とする人が対象です。施設等に入所している場合は対象とはなりません。特別児童扶養手当同様、所得制限があります。お住まいの地域の窓口で必要書類を受け取り、主治医に診断書を書いてもらい、提出します。

窓口

お住まいの市区町村の担当窓口

身体障害者手帳

身体障害者福祉法で定められた障害を持つ人を対象とする手帳です。障害の程度により1〜6級に区分され、等級や障害の種類によって、また、市町村によっても使えるサービスは異なります。お住まいの地域の窓口で必要書類を受け取り、主治医に診断書を書いてもらい、提出します。

窓口

お住まいの市区町村の担当窓口

療育手帳

お住まいの地域の指定機関で、知的障害があると診断された方を対象とする手帳です。各自治体で等級の区分は異なりますが、等級に応じた生活支援サービスが受けられます。児童相談所で申請書を記入し、提出します。

窓口

お住まいの地域の自動相談所/18歳以上は障害者相談センター

妊孕性温存療法に対する費用助成

温存療法施行時43歳未満の小児・AYA世代がん等の方を対象に、妊孕性温存療法に対する費用の一部が助成される場合があります。自治体によって上限額が異なります。

窓口

お住まいの市区町村の担当窓口

参考資料

もっと知ってほしい小児がんのこと 2022年版,pp.21

公開日:2025年10月8日 最終更新日:2025年10月8日

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