小児がん患児・家族/ケアギバーを
サポートする病院・チーム医療のこと
どこで治療を受ける?
小児がんの治療は、大人と同じ病名であっても治療法が異なることがあります。心理面、生活面におけるサポートなども含め、小児がんを専門とする医療者が治療にあたることが重要です。診断を受けた病院に小児がん専門医がいない場合、緊急度が高かったとしても、できるだけ小児がん専門医に相談しましょう。
全国に小児がんの専門医がいる小児がん拠点病院や連携病院があります。これらをまとめる「小児がん中央機関」に、国立成育医療研究センターと国立がん研究センターが指定されてい ます。小児がん拠点病院とは、小児がんと診断された患児・家族/ケアギバーが安心して治療や支援を受けられるように厚生労働省が指定した医療機関です。小児がん連携病院は地域の現状を踏まえて、小児がん拠点病院が指定した医療機関です。近くにこれらの専門病院がない場合は、国立成育医療研究センターで無料相談も受けつけています。
チーム医療
小児がんの治療においては、多職種にて構成されるチーム医療が大きな役割を果たします。小児がんの患児、家族/ケアギバーを支えるスペシャリストたちをご紹介します。
小児腫瘍科医
小児がんを専門とする小児科医。 一般的に、外科手術以外の治療、とりわけ抗がん剤治療などは、小児腫瘍科医が中心になって行います。
小児外科医
発達段階にある子どもの身体や病気の特性をよく知る小児専門の外科医です。新生児から15歳未満の子どもの、主に外科手術を担当します。
看護師
長期入院を必要とすることもあ る小児がん患児・家族/ケアギバーにとって、最も身近で頼りになる存在ともいえます。医療行為を行うだけでなく、生活面でのサポートも行います。また、日本小児がん看護学会にて、小児がん看護師の認定制度が2020年から始まりました。
放射線科医
放射線治療を専門とする医師。小児がんにおいては治療効果とリスクの兼ね合いが伴を握りますが、診療放射線技師らと連携し、患児個々に最適な治療計画と治療へとつなげていきます。
薬剤師
薬の専門家。治療や症状緩和、薬の副作用への対応も含め、薬に関するサポートを行います。
理学療法士(PT=Physical Therapist)
歩く・起きる・立つなどの基本的な身体機能の回復・維持・悪化予防に加え、社会復帰のためのリハビリテーションを行います。
作業療法士(OT=Occupational Therapist)
日常生活における動作や活動を通じて、学校生活や在宅での「その人らしい」生活に必要な身体的・社会的リハビリテーションを提供します。
言語聴覚士(ST=Speech Therapist)
言語や聴覚、音声、呼吸、認知、発達、摂食・嚥下などの障害に対して、機能の回復・維持・悪化予防のためのリハビリテーションを提供します。コミュニケーションや食べることをサポートする専門家です。
公認心理師・臨床心理士
小児がんと診断されると患児はもちろん、親やきょうだいなど周囲の人たちにもさまざまな不安や心配が生じることがあります。気分が落ち込んだり、抑うつ的な状態になったりすることも考えられます。そんなときに医師や看護師らと連携して心のケアにあたる専門家です。
医療保育専門士
医療を必要とする患児とその家族/ケアギバーのQOLの向上を目指して、保育支援を行う専門家です。
そのほかの専門家たち
医療環境にある子どもとその家族/ケアギバーを社会的・心理的にサポートする専門家に、チャイルド・ライフ・スペシャリスト(CLS)や子ども療養支援士、ホスピタル・プレイ・スペシャリスト(HPS=Hospital Play Specialist)などがいます。患児とその家族 /ケアギバーが病気への理解を深めたり、年齢に応じて子どもが治療にまつわるさまざまな課題をその子らしく乗り越えたりできるようサポートします。
参考資料
もっと知ってほしい小児がんのこと 2022年版,p.6-7





