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知っておきたい 小児脳腫瘍用語集

知っておきたい 小児脳腫瘍用語集

水頭症(すいとうしょう)

腫瘍により脳脊髄液(髄液)の流れが悪くなり、髄液が脳室に過剰に溜まることで、頭部肥大をもたらす。頭痛、嘔吐、意識障害などの症状を伴う。早急な手術による治療が必要。

髄膜播種(ずいまくはしゅ)

脳や脊髄を保護する膜に腫瘍が広がること。髄芽腫や上衣腫などの脳腫瘍でよく見られるため、追加の画像検査や、細胞診検査を行い、拡がりを調べる。

脳ヘルニア

頭蓋骨内部の圧が異常に高まる(頭蓋内圧亢進)ことで、脳の部位が元の場所から別の場所へ押し出され、脳の他の部位にダメージを与える状態。意識障害や呼吸障害を伴うこともある。

後頭蓋窩症候群(こうとうがいかしょうこうぐん)

後頭蓋窩にある小脳を切除した際に生じる合併症。神経機能や脳機能の障害、言葉を発しない無言症などの症状を伴う。

家族性腫瘍

多くの小児脳腫瘍の原因はよくわかっていないが、神経線維腫症など一部の脳腫瘍では遺伝的要因があることがわかっている。

晩期合併症(障害)

治療から時間が経ってから、腫瘍そのものや治療などの影響によって生じる合併症(障害)のこと。成長の発達障害から二次がんまで さまざまな合併症が考えられ、長期フォローアップが重要。

妊孕性(にんようせい)

妊娠するための力。がんの治療では、将来の妊孕性を考慮した治療選択も大切。

二次がん

治療終了後に、初発のがんの再発とは異なる別の腫瘍を生じること。

認知機能障害

記憶力や判断力、注意喚起力などの脳の認知機能が障害され、日常生活に困難を伴う状態。

参考資料

もっと知ってほしい小児脳腫瘍のこと 2020年版,pp.19

公開日:2022年1月25日 最終更新日:2022年1月25日

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