慢性骨髄性白血病の再発
Q.再発とはどのような状態で、どんな治療が行われますか
A.再発とは治療によって目に見えない状態になった白血病細胞やBCR::ABL1遺伝子が再び増加した状態です。治療中に再発したときには薬の変更を検討します。CMLの多くは、再発・再燃しても、「深い分子遺伝学的寛解」を目指すことが可能です。
CMLの再発には段階があります。
いったん「血液学的完全寛解」になったにもかかわらず、再び血液中に白血病細胞が増えて顕微鏡で見える状態になることを「血液学的再発」と呼びます。
「深い分子遺伝学的寛解」を達成したのに、白血病細胞の数が100万個以上、BCR::ABL1遺伝子の割合が0.01%以上になった状態は、「分子遺伝学的再発」です。慢性期の一次治療で「至適奏効」を達成し3年以上TKI治療を続け、「深い分子遺伝学的寛解」が2年を超えて持続しているなど、一定の条件を満たして断薬した場合にも、「分子遺伝学的再発」になることがあります。
CMLが再発した場合にも、その治療の柱は第2世代、あるいは第3世代のTKIの内服 になります。ニロチニブ、ダサチニブ、ボスチニブ、ポナチニブ、アシミニブの中から、 遺伝子変異の有無、合併疾患などに合わせて治療薬を選択します。TKIによる治療中に増悪・再発した場合には、別のTKIに切り替えます。断薬後の「分子遺伝学的再発」では、それまで服用していたTKIも選択肢です。
かなりまれではありますが、「血液学的再発」で急性転化した場合には、急性リンパ性白血病や急性骨髄性白血病に準じた多剤併用抗がん剤治療、同種造血幹細胞移植を行うこともあります。
再発したときには、CMLの告知を受けたとき以上にショックを受けたり落ち込んだりするかもしれません。しかし、CMLの場合、再発したとしても、TKIによる治療が奏効すれば通常の生活を送れます。また、「深い分子遺伝学的寛解」を目指せます。
つらい症状、不安や心配事は一人で抱え込まず、担当医や看護師、ソーシャルワーカーなどに伝えましょう。担当医などの医療スタッフと話し合いながら、納得して治療を受けることが大切です。
参考資料
もっと知ってほしい慢性骨髄性白血病のこと 2025年版, p.18-19


