急性骨髄性白血病の再発
Q.再発はどのような状態ですか。どのような治療が行われますか。
A.治療によって目に見えない状態になった白血病細胞が再び出現することです。 急性骨髄性白血病(AML)が再発したときには、すぐに入院して再寛解導入療法を 行います。再寛解導入療法と造血幹細胞移植によって完全寛解になる場合もあります。
AMLの再発は治療後3年以内に起こりやすい傾向があります。再発とは、初期治療後も体の中に残っていた微量の白血病細胞が増殖してしまった状態です。抗がん剤治療や造血幹細胞移植の影響で新たな血液がんを発症する二次発がんとは分けて考えます。
最初の治療が終わってから、1年以内に再発した場合には、ミトキサントロン(商品名ノバントロン:M)、エトポシド(商品名ラステット、ペプシドなど:E)、シタラビン(C) を併用するMEC療法など、初期治療とは別の多剤併用療法を行います。FLT3遺伝子変異検査を行い、陽性なら、FLT3阻害薬のギルテリチニブ、またはキザルチニブで治療することがあります。ゲムツズマブオゾガマイシンを用いた抗体療法も選択肢になります。ベネトクラクスとアザシチジンの併用療法も再発治療の選択肢です。
初期治療が終わって1年から1年半以上経っている場合には、最初の寛解導入療法と同じアントラサイクリン系抗がん剤(ダウノルビシン、あるいはイダルビシン)とシタラビンの併用療法を再発治療に用いることもあります。高齢者や65歳未満でも他の持病がある人で、それまでベネトクラクスを使っていない場合には、ベネトクラクスとアザシチジン、あるいはベネトクラクスとシタラビンの併用療法を行います。ベネトクラクスをすでに使っていた場合には、減量した殺細胞性抗がん剤による治療を実施したり、薬の種類を変えたりして完全寛解を目指します。
再寛解導入療法によって完全寛解状態になったときには、可能ならば、造血幹細胞移植を行います。造血幹細胞移植後に再発した場合には、ドナーのリンパ球の提供を受けられれば、ドナーリンパ球輸注療法(DLI)で治療することもあります。
再発したときにはAMLの告知を受けたときよりもショックを受け、暗い気持ちになるかもしれません。しかし、AMLでは、再発後の治療で完全寛解になり、その状態を維持できる人もいます。病気とつきあいながら、仕事や趣味などを継続する人も増えてきています。
不安やつらい症状、痛みなどは我慢せずに、周囲の人、担当医や看護師、ソーシャルワーカーなどに伝えましょう。たとえ完全寛解にならなくても、できるだけ長く自分らしい生活が続けられるように、担当医をはじめ医療スタッフと相談しつつ、納得できる治療を受けることが重要です。
参考資料
もっと知ってほしい急性骨髄性白血病のこと 2024年版, p.22-23


