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慢性骨髄性白血病の患者さんの声

Patient’s Voice ~慢性骨髄性白血病患者さんの声~

慢性骨髄性白血病を体験された方が、診断時・治療中や治療後に何を思っていたのか、ご自身の体験を語っていただいた情報を掲載しています。

Patient’s Voice ~患者さんの声①~

仕事を続けながら治療し、アクティブな趣味も再開

 確定診断されたその日に分子標的薬を処方され、無症状で実感がないまま治療がスタートしました。職場では転勤がないように上司が人事に掛け合ってくれたおかげで、転院せず治療を続けられて感謝しています。薬の副作用で下痢が続いたことがありますが、休職するほどではなく、しかし治療開始から3年目に甲状腺機能亢進症を発症。CMLの治療経過は順調だったので、休薬して甲状腺の治療を行い、半年後には治療を再開し今も寛解を維持しています。
 最初は不安でしたが、CMLについて勉強したり、患者会で体験談を聞いたりすると、心積もりができて気持ちが楽になるものです。9年目にもなると、服薬しながらの生活が普通になり、今は不安に押しつぶされることはありません。
 その後、退職して父親の会社を継ぎ、目の前の仕事に打ち込む日々です。治療で中断していた趣味のロードバイクとゴルフも再開し、自分なりに毎日を楽しんでいます。
(46歳男性・診断から9年目)

Patient’s Voice ~患者さんの声②~

17歳で発症、病気が薬剤師を目指す転機になりました

 病気がわかったのは、高校2年生の体育祭で倒れたのがきっかけでした。思い返すと中学生時代から兆候がありました。当時、オリンピック選手を目指して競泳に打ち込んでいたのですが、 少し泳ぐだけで息切れがして、競技生活を断念しました。とても悔しかったです。
 グループLINEを使って高校の友達に病気のことを伝えたら、重い荷物を持ってくれたり、欠席した日のノートを貸してくれたりと優しさに救われました。その後、急性転化し、造血幹細胞移植が必要と聞いたときは落ち込みましたが、母親とHLA型が完全一致し、無事に移植できて寛解を維持して います。
 病気になると「なんで自分が」と責めたくなりますが、私はCMLになって普通に暮らせる幸せを実感できたので、病気を否定しすぎないでほしいです。私にとってこの病気は医療に携わる仕事を目指すきっかけにもなり、必死に勉強して大学の薬学部に進学。将来は薬剤師として自分の経験を役立てたいと思っています。
(25歳女性・診断から8年目)

Patient’s Voice ~患者さんの声③~

体の変化を受け入れながら、6年かけて寛解へ

 「白血病」という病名をドラマで聞いたことはあっても、自分がなるとは思ってもみなくて青天の霹靂でした。インターネットで、今は良い治療薬があり、寛解率が高いと知って前向きに治療を始めました。治療中は服薬や体調を記録することで自分の体を客観的に見られました。疑問点は診察のたびに質問したので、主治医とは信頼関係を築けています。
 薬の副作用で痛みを伴う脚の痙攣が出て、筋肉に負担がかかる動きを控え、車の運転は高速道路を避けました。薬の影響で真っ白になった肌をファンデーションでカバーし、紫外線を避けるため、夏でも長袖が手放せませんでした。
 6年目で寛解し、断薬の治験に参加しました。不安より期待のほうが大きく、実際に薬をやめたら体が楽になって、テニスのコーチの仕事を今も続けています。
(66歳男性・診断から14年目)

Patient’s Voice ~患者さんの声④~

患者同士で気持ちを分かち合い、つながりが支えに

 人間ドックで白血球の数値に異常が見つかり、詳しい検査を受けたところ、病名を告げられて、すぐに入院と言われました。あまりに急で、気持ちが追いつきませんでした。
 治療を始めると白血球の数値は安定し、退院後は副作用によるだるさを抱えながらも仕事を続け、普通に生活できたのはありがたかったです。その後、断薬の治験に参加し、今は薬を飲まずに寛解を保っています。
 最初は次の検査で数値が悪くなっていたらどうしようと、そればかり考えてしまい、不安でした。でも自分で情報を集め、知識を得ると不安が減り、正しく病気を知ることの大切さを実感しています。
 同じ病気の人の話を聞きたいと思いましたが、身近に該当する人がいなかったので、SNSで見つけた白血病のグループに参加。コロナ禍で直接会えなくてもオンラインで集まって情報交換をし、同じ病気だからこそわかり合える話をするのが楽しく、住んでいる場所は離れていてもがんばっている人がいると思うと勇気が湧いてきました。
(62歳男性・診断から7年目)

Patient’s Voice ~患者さんの声⑤~

病気で諦めた不妊治療、それでも悔いはなし

 不妊治療の末に妊娠したものの流産してしまい、そのとき行った血液検査で白血球の数値に異常が見つかって、CMLと診断されました。子どもを諦めきれず、治療前に採卵を試みましたが、うまくいかず、医師と相談して寛解後に休薬、不妊治療を再開しました。でも再発してしまって……。結果として妊娠は諦めましたが、やるだけやったので悔いはありません。
 友人の紹介でCMLを経験した女性に会い、すっかり元気になった姿を見て希望をもらいました。私も力を与える存在になりたいと病院内で患者会を立ち上げ、人の役に立つことで自分の存在価値を取り戻し、救われた気がします。
 病気を機に人の相談を受ける仕事に興味が湧いて、今は市役所の障害福祉課でケースワーカーをしています。病気はつらいことも多いですが、病気にならなければ出合えない世界もあります。長い目で見れば生きていると良いことは必ずあって、自分の人生に満足しています。
(57歳女性・診断から19年目)

参考資料

もっと知ってほしい慢性骨髄性白血病のこと 2024年版, p.9,11,12,13,18

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