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断薬について

Q.CML治療薬の服用をやめられるのはどんなときですか

A.断薬が検討されるのは、一次治療で至適奏効を達成しTKI治療を3年以上続けている、「深い分子遺伝学的寛解」が2年以上持続しているなどの条件を満たしたときです。日本では観察研究に登録し、慎重に検討したうえでの断薬が推奨されます。


 慢性期の最初の治療(一次治療)で「至適奏効」を達成し、3年以上TKI治療を続けて 「深い分子遺伝学的寛解(DMR)」を2年を超えて持続しているなど、一定の条件を満たせば、薬の服用をやめても約半数の人は DMRが維持されます。TKIの内服により、CMLの完治が期待できる時代になったのです。

 現時点でTKIの中止が検討できるのは、18歳以上で、移行期・急性転化期になった経験がなく、最低3年以上のTKI治療歴がある、最低2年以上は安定したDMRを維持しているといった、「NCCNガイドラインのTKI中止に必要な条件」(図表15)などの基準を満たした人です。さらに、日本では、日本血液学会の「CML患者に対するTKI中止後の無治療寛解維持を検討する日本国内多施設共同観察研究:J-SKI」への登録が推奨されています。

 TKI中止後は、定期的にBCR::ABL1遺伝子の量をモニタリングし、少しでも増え始めたら薬の服用を再開します。再開すれば数カ月でDMRに戻り、2度目の中止にチャレンジすることも可能です。TKIを中止した人の約3割に関節痛などのTKI離脱症候群が起こりますが、半年程度で自然に治まります。

 ただし、最初の治療が効かずに薬を切り替えた人、移行期・急性転化期になったことがあってTKIを服用している人は、そのまま治療を継続する必要があります。自己判断での断薬は危険ですから、TKIの中止が可能かどうかは必ず担当医に相談し、慎重に進めることが重要です。

NCCNガイドラインのTKI中止に必要な条件
セカンドオピニオンとは?

 担当医から説明された診断や治療方針について、さらに情報がほしいときには、別の医師に意見を求める「セカンドオピニオン」を利用する方法があります。セカンドオピニオンを受けたいときには、担当医に紹介状や検査記録、画像データなどを用意してもらう必要があります。利用にあたっては担当医のファーストオピニオンをまずはしっかり聞くこと、セカンドオピニオンの内容は担当医に伝え、もう一度治療方針についてよく話し合うことが大切です。
 セカンドオピニオン外来のある病院の情報は、近隣のがん診療連携拠点病院のがん相談支援センターで得られます。予約が必要、または有料の病院が多いので、セカンドオピニオンを受ける病院には事前に受診方法と費用を確認しましょう。

参考資料

もっと知ってほしい慢性骨髄性白血病のこと 2025年版, p.16

BOOKLET慢性骨髄性白血病に関する冊子