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胃がんとは

Q.胃がんとはどのような病気ですか

A.胃がんは、胃の内側の粘膜に発生し、胃壁の外側へ向かって進行します。女性より男性に多く、高齢になるほどかかりやすくなります。検診による早期発見が増え、死亡率は低下しています。


 胃は、みぞおちのやや左側にある袋の形をした臓器です。胃の周りには肝臓や脾臓、膵臓、胆のう、大腸などがあります。食道から胃への入り口を噴門、胃から十二指腸への出口を幽門と呼び、胃の入り口に近い部分を胃底部、真ん中の部分を胃体部、幽門の手前の部分を幽門部、食道と胃の境目を食道胃接合部と呼びます(図表1左)。胃壁の最も内側に粘膜層があり、その外側に粘膜下層、固有 筋層、漿しょう 膜まく下層、漿膜があります(図表1右)。

 胃がんの多くは、日常の食事(塩分のとり過ぎ、野菜・果物の不足)や喫煙、ピロリ菌の感染などによって起こる粘膜の炎症が、慢性萎縮性胃炎や腸上皮化生(胃粘膜が腸粘膜と同じような機能を持つ細胞に置き換わること)を引き起こし、やがて粘膜内の細胞ががん化することで発生すると考えられています。遺伝や、ヘルペスウイルスの1つであるEBウイルスの影響なども報告されています。

 胃がんは、まず粘膜層に発生して胃壁の深い部分へと進行しながら、最終的には壁を突き抜け、近くの大腸や膵臓などにも広がります。この過程を浸潤といいます。また、がん細胞が血液やリンパ液の流れに乗って移動し、胃から離れた臓器で増殖することがあります。これが転移です。胃がんは、その組織の特徴から、分化型と未分化型に大別されます。分化型は、がん細胞の形や並び方がもともとの胃や腸の粘膜の構造をある程度保っているタイプです。一方、未分化型は、もともとの細胞の形態が失われ、細胞がまとまりなく広がっているタイプで、一般的に進行が速い傾向があります。多くの患者さんの胃がんでは、分化型と未分化型が混在しています。

 スキルス胃がんは、胃壁にがん細胞がしみこむように増殖していき、胃壁が固くなります。そのため、早期発見が困難で、高率に腹膜転移をきたします。

 検診の普及により胃がんは早期に見つかることが多くなり、早期胃がんの5年生存率は90%を超えます。胃がん全体の死亡率は男性では肺、大腸に次いで3番目、女性では大腸、肺、膵臓、乳房に次いで5番目です(がん研究振興財団「がんの統計2025」より)。

胃の構造とその周辺の臓器

参考資料

もっと知ってほしい胃がんのこと 2026年版,p.4

公開日:2026年2月27日 最終更新日:2026年2月27日

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