性生活に関するスペシャリストのサポート

まずは担当医や看護師などに相談を

セックスを含めセクシュアリティに関する悩みを他人に打ち明けることは、ハードルが高いことかもしれません。パートナーにすら相談できずに、ひとり悶々と悩んでしまうこともあるでしょう。セックスの再開一つをとっても、いつから再開してよいのか、再開するにはどのような配慮が必要なのか、不安は尽きません。性的な問題に対して心配なことや不安なことがあれば、まずは、担当医に相談してみましょう。婦人科や泌尿器科など、必要に応じてほかの適切な専門家につないでくれる可能性もあります。

担当医に話しにくいようなら、話しやすい看護師や、がん看護専門看護師などに相談する方法もあります。看護外来、AYAがんサポートチームなどが、性生活の悩みに対応している場合もあるので、病院の相談室などで、対応してくれるところがないか聞いてみましょう。

東京都は、AYA世代(15~39歳)の患者や家族を対象にした「AYA世代がん相談情報センター」を開設しています。そういったところに電話で相談してみてもよいかもしれません。どこに相談してよいかわからない場合には、国立がん研究センターの「がん情報サービスサポートセンター」に問い合わせる方法もあります 。

キャンサーネットジャパンでは、性についての専門相談アプリ「がんと性~アプリ相談ルーム」を開設しています。ニックネームでの相談も可能ですので、こちらもご活用ください。

性機能障害の専門医に相談する方法も

性生活についての悩みは、女性は産婦人科や女性泌尿器科、ウロギネセンター、男性は泌尿器科で相談する方法もあります。最寄りの産婦人科や泌尿器科では対応してもらえない場合は、日本性機能学会認定の専門医のいる医療機関を受診してみるとよいのではないでしょうか。女性の場合、女性性機能障害外来、セクシャルヘルス外来を開設している医療機関を受診するのも一つの方法です。男性向けには、日本メンズヘルス学会が、勃起不全などに対する情報やメンズヘルス外来を設置している医療機関を公開しています。なお、性機能障害の治療は自費診療になることも多いため、費用面については、事前に確認することが大切です。

セックスカウセリングという選択肢

セックス・カウンセラー、セックス・セラピストによるカウンセリングや治療を受ける選択肢もあります。セックス・カウンセラーは、性に関する不安や悩みに対し、カウンセリング技法や各種相談過程を通して相談にのる職種、セックス・セラピストは、性機能障害の治療をする職種です。

日本性科学学会(https://sexology.jp/)では、同学会認定のセックス・カウンセラーやセックス・セラピストによるカウンセリングを実施しています。セックス・カウンセラー、セックス・セラピストは、全国的にもまだ少ないのですが、日本性科学会認定のセックスカウンセラー・セラピスト一覧を参考に、最寄りの医療機関でのカウンセリングやセックスセラピーの受診を検討してみてもよいのではないでしょうか。

参考サイト

東京都AYA世代がん相談情報センター

国立がん研究センターの・がん情報サービスサポートセンター

キャンサーネットジャパン「がんと性~アプリ相談ルーム

日本性機能学会認定専門医一覧

日本メンズヘルス医学会・メンズヘルス外来一覧

日本性科学会カウンセリング室

日本性科学学会認定セックスカウンセラー・セラピスト一覧