データから見るセックス-セックスの目的には男女間で差がある傾向も-

男女差があるセックスのイメージ

セックスは、私たちの生活の一部分です。これは病気になっても変わりありません。セックスの目的やイメージは、性別によって異なることが複数の調査から分かっています。

国際協力NGOジョイセフが、2021年7月21日~26日までに、これまでに恋人・パートナーができたことがある人を対象にインターネットで行った「性と恋愛2021―日本の若者のSRHR(セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス&ライツ:性と生殖に関する健康と権利)意識調査」では、5338人(女性2499人、男性2501人、男女どちらでもない338人)が回答。「セックスって、どんなイメージ?」という質問で、女性で最も多かった答えは、「スキンシップ」(15~29歳は57.6%、30~64歳は58.5%)で、2位が15~29歳では「愛が深まる」(54.4%)、30~64歳の女性では「子づくり」と、セックスによって気持ちを確かめ合ったり、年代によっては子づくりを重視したりする傾向がみられました。これに対し、男性で最も多かった答えは「気持ちいい」(15~29歳が60.4%、30~64歳が59.6%)で、15~29歳の第2位は「愛が深まる」、30~64歳の第2位は「スキンシップ」ではあるものの、快感を求める傾向があることが分かりました。

◇性・セックスの意識
「セックスって、どんなイメージ?」(複数回答)

8割以上の人は病歴やキズなど体の悩みパートナーに伝えられず

セックスや避妊のことをパートナーと話し合っているかどうかについては、「自分の体の悩み・言いにくいこと(病歴やキズなど)を話したことがある」人の割合は、15~29歳では全体で19.2%(女性23.1%、男性15.1%、男女どちらでもない20.6%)、30~64歳では全体で13.8%(女性16.9%、男性10.6%、男女どちらでもない13.9%)でした。話し合ったことがない人が、15~29歳では約8割、30~64歳では9割近くに上り、特に、30歳以上の世代では性の悩みや病歴などをパートナーには伝えられない人が多いようです。

ただ、「女性がセックスについて語るのはタブーである」と回答した人は、15~29歳の女性14.4%、男性17.9%、30~64歳の女性17.4%、男性12.9%で、「男性がセックスについて語るのはタブーである」と答えた人は、15~29歳の女性11.2%、男性15.0%、30~64歳の女性12.3%、男性8.3%でした。大半の人は、セックスのことを話題にすることをもはやタブー視していないことも分かっています。特に、若い世代では30歳以上に比べてオープンに性のことを語れる傾向があります。

参考サイト

ジョイセフ「性と恋愛2021-日本の若者のSRHR意識調査」:性・セックスの意識