安全なセックス

性感染症の予防

がん治療中や治療後には、いつも以上に、安全なセックスへの配慮が求められることがあります。セックスをする前には、自分もパートナーもシャワーを浴び、清潔を保ちましょう。ただし、女性の腟をせっけんで洗ったりタオルなどでこすったりするとかぶれたり、粘膜が傷ついたりしやすくなります。腟内を石けんで洗う必要はないので、シャワーで流す程度にしましょう。

性感染症の予防のためには、妊娠・出産を望んでいるとき以外、性行為の最初からコンドームを使うことが大切です。ピルなどで避妊をしていたとしても、また、オーラルセックス、アナルセックスの際にもコンドームは使用しましょう。コンドームを使わないセックスによる性感染症の感染率は75%ですが、コンドームを使うことで2.9%まで、そのリスクを軽減できるとの報告があります。セックスやセルフ・プレジャー(マスターベーション)で、バイブレーターや大人のおもちゃを使うときにも、除菌をするなど清潔を保ちましょう。

また、抗がん薬治療、骨髄移植(造血幹細胞移植)、放射線治療などで白血球数が減少しているときには特に感染症への抵抗力が落ちているので、キスやセックスは控えましょう。

妊娠・出産を希望している場合

抗がん薬治療中や治療後、乳がんなどのホルモン療法中は、コンドームを使って避妊しましょう。完全に閉経が確認されている女性以外は、薬物療法によって月経が止まっていたとしても妊娠する可能性があります。近い将来、子どもを持つことを希望している場合には、いつ頃なら妊娠・出産しても大丈夫か、担当医に相談しましょう。

参考サイト

厚生労働省「性感染症」