NPO法人キャンサーネットジャパン > COVID-19に関するがん患者と家族のためのQ&A > 「COVID-19に関するがん患者さんと家族のためのQ&A」~男性特有のがん~

男性特有のがんの患者さんから寄せられたQ&A

Q41:前立腺がんのホルモン治療は免疫力を低下させますか
80代・前立腺がん・兵庫県

Q41:現在、早期前立腺がんのホルモン治療中です(治療開始後,半年経過)。このホルモン治療は免疫力を低下させますか。もし、免疫力の低下を招くとすれば、COVID-19対策上ホルモン治療の中断を選択肢の一つとしてよいでしょうか。なお、 自分は十年前に皮膚癌(有棘細胞)、六年前に肺癌(腺癌)を患いましたが、現在まで再発はしておりません。
80代・前立腺がん・兵庫県

A:
一般にがん患者さんは、がんに罹患されていない方より、コロナウイルス感染の危険性が高いと言われております。
ただし、最近のイタリアからの報告より、前立腺がんでホルモン治療を受けている人は、ほかの前立腺がん患者さんや、ほかのがん患者さんより感染リスクはかなり低いことが明らかになりました(5倍かかりにくい) 。
この理由として、ホルモン治療は、コロナウイルスが体に侵入するために必要な分子を少なくするためと考えられています。 ですので、 安心してホルモン治療を継続ください。ただし、ホルモン治療は、長期になりますと骨や筋肉を弱くしますので注意が必要です 。しっかり日光に当たって、ビタミンDを蓄えましょう 。

2020.06.02up

Q31:末期がんの患者家族ですCOVID-19感染拡大により状況が一変し、在宅かホスピスか悩んでいます
患者家族・50代・前立腺がん・東京都

Q31:末期の前立腺がん患者の家族です。
ホスピスを検討していましたが、新型コロナ感染の拡大で状況が一変し、見学は不可、入院しても外出や外泊も不可となり、家族は最後まで面会できないと言われました。
しかしこのままでは、がんは進行してしまいます。
在宅かホスピスか検討中ですが、この状況でどうすれば良いのでしょう。
患者家族・50代・前立腺がん・東京都

A:
病院は、感染対策として人の出入りの制限が必須となっています。
感染対策と残された大切なご家族との時間をどこまで許容できるか、どこの施設も状況を見極めながらさまざまな工夫を試みられています。病院の状況も短期間で変化していきます。先週と今週の対応が変わる可能性もあります。遠慮せず、たびたび問い合わせをすることが大切かと思います。
現在の面会制限のため在宅療養を選択される方が増えているようです。在宅での対応については、往診医や訪問看護の対応が迅速にスタートすることが必要ですが、在宅での対応はそれぞれの地域により事情が大きく異なりますが、どのような専門家につながるのか、平行して情報収集や往診医などとコンタクトをはじめられていいと思います。
何よりも、ご本人の痛みなどのつらい症状への対応が行われることが大切です。ときには専門家よりもご家族の側で過ごされることが苦痛緩和の特効薬となることもあると思います。お住いの地域で活用できる専門家について、断ることは躊躇しなくていいので、繰り返し相談をしていただきたいと思います。
2020.05.11up

Q30:複数のがんになり6回手術を受けました。その際、放射線治療もしましたがCOVID-19に感染したら症状は重くなりますか
70代・胸腺がん、食道がん、胃がん、前立腺がん・広島県

Q30:過去に、胸腺がん、食道がん、胃がん、前立腺がんで、6回の手術を受けました。合わせて胸腺がんの手術の際、放射線治療を追加していただきました。COVID-19に感染したら、それらの影響は大きいでしょうか。

A:ご質問、ありがとうございます。
いただいた質問は、「放射線治療後に免疫力が低下してCOVID-19に感染したら症状が重くなる=重症化するのではないか?」という内容かと存じます。
こちらは、Q23のAnswerにありますように、日本放射線治療学会から「一般的な放射線治療でCOVID-19が重症化するほどの免疫力低下はほとんどない」と示されています。また、同学会の「がん医療および放射線治療FAQ」を見ていただきますと、ご心配されている点について解説されていますのでご参照ください。

4つの異なるがんに対して手術や放射線治療を受けられたとのことですが、いつ、どのがんに対してどういう治療をしたかによって、回答が異なる可能性があります。
放射線治療については時期、照射部位(範囲)、照射量などによって身体に対する負担、気をつけておかなくてはいけない点が変わってきます。例えば、胸腺がんの術後の残った腫瘍に照射したのか、予防的照射なのか、どのくらいの量を照射したのかなどによって、放射線照射の身体に対する副作用、副反応が違うということです。

ご心配な点、ご不安な点を明らかにして、主治医の先生に良くご相談されることをお勧めします。

参考:
https://www.niid.go.jp/niid/images/epi/corona/2019nCoV-02-200420.pdf
https://jastro-covid19.net/patient/

*Q23:「放射線治療で免疫が落ちることはありますか」についてもご参照ください。(CNJ)

2020.05.11up

Q26:治療中に高齢者介護施設で勤務していますが対策やアドバイスをお願いします
60代・前立腺がん・徳島県

Q26:高齢者介護施設に勤務しながら抗がん剤治療をしています。大きなリスクを抱えながらの生活ですが、主治医から明確な対策についてのアドバイスがありません。治療について、および、日常で気を付けることがありましたら教えてください。
60代・前立腺がん・徳島県

A:
抗がん剤治療中に気をつける点については、使われている抗がん剤の種類によって出てくる副作用の種類、時期、程度等が違いますので、主治医の先生に直接お尋ねになるのが良いです。
主治医の先生に伺われる前に、ご自分が受けられている抗がん剤にどんな副作用があるか、自分にとって気になる副作用は何か、日常生活や仕事の上でご自分が困りそうな副作用はないかなど情報を整理されておくと良いでしょう。
その上で、気になる副作用について主治医にご相談されると、ご自身の気をつけないといけない点を理解しやすくなるかも分かりません。
主治医の前に行くと緊張して言葉や質問が出にくいことはままあることです。訊きたい点をメモ書きして持参されると、ご自身が言えなかったり言い忘れたりすることがないと思いますし、医者、医療者側もそのメモ書きをもとに頭を整理して話がしやすくなります。
漠然と対策を教えてくださいと言っても、求めたい答えは得られないです。明確な対策を上手に引き出すためのテクニックと思って取り入れていただければ幸いです。

日常で気をつける点については、2020年5月4日に、厚生労働省のHPに掲載された新型コロナウイルスを想定した「新しい生活様式」の実践例が参考になると思います。 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_newlifestyle.html
具体的には、手洗い、マスク、顔を触らない、体調不良時は主治医へ相談するといったことが中心になると思います。マスクを使う場合、鼻を出したりしない、マスクの表面を触らない、などの基本的な手技も重要です。適切に使えないとかえってリスクになります。
介護施設では、利用者さんとの接触は避けられないと思いますが、できるだけ、利用者さんが集まる機会を減らしたり、集まる場合には人と人との距離をとって、換気をよくしたりするなどの注意が必要です。
職員同士での会議(できれば少人数、短時間)や昼食時(できれば職員ごとの食事時間をずらす)も同様に間隔をとる、換気をするなどの注意が必要です。 手をしっかり洗えるなら手袋は不要ですが、排せつ物や体液などを扱う時にはエプロン、手袋が必要です。 また、こまめな環境整備(とくに高頻度に人や物が接触する面、場所の消毒など)が重要です。
体調不良の利用者さんへの対応、面会規制などは勤務されているご施設でのルールがあると思いますので、そちらを確認しておきましょう。

2020.05.07up

公開日:2020年5月7日 最終更新日:2020年5月26日